2017年11月01日
紅葉の季節となりました。
奈良公園でも、黄、赤と色づき、その鮮やかな色彩が目に映り、寒さを感じながらも心温かくなります。
秋になると紅葉するものだと、当たり前に思っていますが、日本の紅葉は、世界一美しいと言われています。
なぜ、世界一?
黄・紅葉するのは落葉広葉樹です。
落葉する前に、葉の有効成分を幹に取り入れ、また、有害なものを取入れないようにするために、緑の葉が黄・紅葉します。
寒くなると葉緑素が壊れてしまうため、今まで見えなかったカロチノイドという黄色い色素が浮き出て、イチョウなどの黄葉になり、また、アントシアンという赤い色素ができていると、もみじのような赤い紅葉になります。
その落葉広葉樹は、日本には26種類ありますが、紅葉の美しさを誇るカナダやヨーロッパでも13種類しかないそうです。
その落葉広葉樹の1つであるカエデには、イロハモミジをはじめ128種類あります。
落葉広葉樹の種類からさらに種類があり、種類がますます多くなります。
種類が多いとそれだけ様々な黄色・紅色に発色し、色彩が豊かになります。
その色彩が重なりますと、奥行きや深み、そして風情が生み出され、世界に類のない美しさになります。
そして、その美しさをより美しく見せてくれるのは、光です。
昼は太陽光、夜はライトアップになりますが、光が当たった黄・紅葉は、黄金色や真っ赤に輝き、それが、重なり合うことで、自然の素晴らしいハーモニーが演出されます。
桜の時期は短いですが、紅葉は1ヶ月間ほど日々変化します。
日本でいるからこそ味わえるこの紅葉の季節を楽しみましょう。
生活未来科 中村 妙子