教職員ブログTEACHER BLOG

ホーム  >  教職員ブログ  >  2019年  >  記者発表「ショパンー200年の肖像」展

2019年04月17日

記者発表「ショパンー200年の肖像」展


 今年は、日本・ポーランドの国交樹立100周年記念の年です。さまざまなイベントが各地で行われていますが、特に大きなイベントとしてショパン展が挙げられます。先日4月9日に駐日ポーランド大使館にて記者発表会が行われました。私は、その「ショパン-200年の肖像」(神戸新聞社等主催)の最初のカテゴリーの一角、「日本におけるショパン受容」の部分を担当させていただくことになりました。

 このショパン展のみどころはたくさんありますが、ポーランド国外に持ち出される機会の少ない貴重な資料である《エチュード》Op.10 No.8 の製版用の自筆譜の現物や、アリ・シェフェールによって描かれたショパンの肖像画は必見です。そして、これまで数多く行われてきたショパン展で焦点が挙げられなかった「日本におけるショパン受容」にも重点が置かれています。

 記者発表当日は、明治期に輸入されたショパンの楽譜、大正期に出版されたショパンの伝記の翻訳、「ショパン弾き」澤田柳吉が行った音楽活動のひとつであるセノオ楽譜、予選から本選までオール・ショパン・プログラムが指示された時の日本音楽コンクールのプログラム、第二次世界大戦中に出版されたショパンの楽譜を、一例として展示しました。展示会では、明治期から昭和初期の日本におけるショパン受容の全体像が見渡せるような内容にできるように工夫します。
 10月12日神戸市中央区の兵庫県立美術館で開幕し、福岡、東京、静岡を約1年かけて巡回する大規模な展示会です。そしてちょうど展示会が終わるころ、来年の秋にはワルシャワにてショパン国際ピアノ・コンクールが行われます。楽しみな1年間になりそうです。

地域こども学科 多田純一